銘柄には惚れるなとよく言われる。ワイも株を始めたばかりの頃に何度か惚れ込んだことがあって、その銘柄がどうなったかと言えば、事業内容に感銘を受けた〔4592:サンバイオ〕はサンバイオショックと呼ばれる大暴落を起こし、別のベンチャー企業では1年塩漬けの刑に処された。銘柄とはあくまでステークホルダーの関係であって、銘柄に恋してはダメなのだ。

銘柄を信じて盲目になってはいけない

一つ、本当にあった怖い話をしよう。

2020年2月、それはある銘柄のYahoo掲示板で起きた。その銘柄とは、唯一無二の技術を開発した会社で、約3ヶ月で株価を4倍まで高騰させ6,000円を目前にしていた。そして唯一無二の技術が使われた製品の受注販売が開始されるという時期やった。

そこにコロナショックの大暴落が始まり株価は一時3,000前半まで押された。
それが2月末の話で、この会社の決算は3月頭やった。

するとyahoo掲示板にA男という人物が現れてこう言ったんや。

「3,000円前半で信用全力しました!」

確かに将来性が高い技術で、大手メーカーにも採用されるという噂が立っていたほど。Yahoo掲示板では前から決算で受注状況が公開されるのではという思惑が渦巻いていて、受注状況が良ければ株価は吹っ飛ぶだろうと言われていた。もちろんワイも少ない枚数を持っていたんやけど。

「コロナ でこの状況のなかじゃ、受注がどうなってるかわからないぞ!」
「決算跨ぎはやめた方がいいのでは?」

そんな声が出るなか、株価は決算を目前にして4,000円台前半ばまで回復。間違いなく期待されている。
銘柄に惚れ込んだA男は当然そんな言葉を聞き入れる様子もなく、あげく

「○○○○! 早く俺を大金持ちにしてくれ!」
「この生活から脱出したいんだ!」
「証拠金てなんで30%も必要なんだろうね? 0%ならもっと買えるのに!」

と言い出す始末。実際A男の叫ぶ言葉に呼応するように株価は好調に。
利益も乗りかなり興奮状態やったと思う。

結果、決算は最悪の数値を叩き出してS安。値がついたのは2,600前後やったと思う。そこから大底の2,000まで落ちたんやけど、もう掲示板に彼の姿はなかったよね。

投資はギャンブルではない。
材料・業績・外的要因、すべてを考慮して企業の価値を予測するビジネスや。
当然そうならない未来も予測してリスクヘッジする必要がある。
“たられば”をあたかも当然の未来のように思い込む危険性を今一度よく理解するべきやね。

自戒の念を込めて。

株は麻雀とよく似ている

ワイの長く続いている数少ない趣味の一つが麻雀なんやけど、株は戦い方が麻雀とよく似てるなと思う。規模が違えど思惑が入り乱れる点は一緒やね。

麻雀で勝てない人は点数を稼げないんじゃなくて、より多くの点数を失う人なんや。自分の手が良いとすべての状況でリスクを冒し突っ込んでしまう人。そうやない。麻雀で勝つには無理に点数を取りにいくことよりも点数を取られないことの方が重要なんや。勝てる時に大きく勝って、リスクが高ければ良い手でも降りる。

逃げるなんてあり得ないと言うやつや、麻雀は運がすべてなんて言うやつはたまたま勝ちが続いた初心者としか思えない。それかただの遊びでやってる人やね。1,000回、2,000回、ワイは20年麻雀やってるけど、数を重ねるほど結果は技術に収束し、大事な局面ほどそういう経験や知識がモノをいう。

株に順位はつかないけど、本質的には株も一緒やとワイは思う。

勝てる時に大きく勝ち、判断がつかない状況では無理に突っ込まず、負ける時は極力最小限で負ける。毎日勝たなきゃいけないルールもないし、毎日取引しなきゃいけないルールもない。

麻雀と一緒。麻雀もアガりに向かわずにあえて様子見する局もある。
勝ちにいく戦い方ではなく負けないための戦い方をしよう。勝つために。