君が株を始めた理由はなんだろうか? ワイはフリーランスなのでキッカケとスタートラインは純粋に老後のお金を確保するためである。今は別の目的でも投資を行っているけど、『投資』という行為は手段であり、その先には必ず目的があるということを忘れてはならない。

なぜなら、ただ「お金が欲しい」という理由から投資を始めると、本当に適した手法とは裏腹に高リスクな手法を取ってしまい、実際に運用してみると思っていたものと違ったり、逆に損失を生む危険性もあるからだ。

去年娘が生まれたこともあり、今回改めて自分のポートフォリオを見つめ直したのでそれを記事にしてみようと思う。

新たな運用目的とその明確化

これまでは『老後資金』と『早期リタイヤ実現資金』の2つの目的で、インデックスの長期積立と短期スイングでの資産運用を行なってきた。

しかし今回、子供が生まれ、新築戸建てをローンを組んで購入したため、自分が倒れた時のためのセーフティーを用意した方が良いなと考え始めた。いわゆる『生活防衛資金』である。自分が倒れても最低限ローン支払い分くらいの定期的な不労所得が欲しい。

では『生活防衛資金』という新たな目的を達成するために何が最適かと考えると、それは配当金が妥当かなとワイは考えた。ローン返済額は月々12万くらい。ちょうどいい金額設定やと思って、月々12万円の配当金収入を直近の目標額として定めることにした。
自分が家族を残して死んでしまった時、そうなったらローン自体は保険で無くなるので、毎月12万は残された家族の生活の支えになってくれることだろう。自分が倒れる時期は選べないので、そう考えると配当金の受け取りも毎月支払われるのが好ましい。

新たな目的を達成するための期間と条件を考える

『生活防衛資金』はセーフティー機能であり、『老後資金』より先に資産形成しておく必要がある。直近の目標を実現するための運用期間を考えると、直近の目標はなるべく10年以内には達成できるスピード感が欲しいところだ。

次に投入できる資金はどうだろうか? 現在『老後資金』の運用資金に700万、『早期リタイヤ実現資金』の運用資金に1,300万程度運用していたわけだが、現在の市場を鑑みるに『早期リタイヤ実現資金』としてそこまでの資金を短期スイングで運用するのはリスキーなので、『早期リタイヤ実現資金』から700万ほど『生活防衛資金』に回すことにした。
当然今は金融緩和を縮小しようという流れなので、3年間くらいで分散して運用資金を投入する予定。そしてそれとは別に月々5万円(年間60万円)積立しつつ、もしもの時が起きるまで配当金も再投資することで複利的に増やしていく。
そしてもしもの時が来てしまったら、『老後資金』や『早期リタイヤ実現資金』を切り崩さなくても『生活防衛資金』の配当金の再投資をやめて、それを月々の生活費の足しにするという運用方法になる。

運用計画の仮設計

目標期間: 10年以内
初期資金: 700万円(3年間で分散投入)
継続資金: 月々5万円(年間60万円)+配当金再投資

新たな目的を達成するための銘柄選び

高配当銘柄と言えばVYM(バンガード・米国高配当株式ETF)が有名だが、果たして今回の目的である『生活防衛資金』に適した銘柄だと言えるだろうか?
VYMの配当利回りは2.76%。配当金は3・6・9・12月の年4回。
高配当ETFの中でトータルリターンではVYMが最高のパフォーマンスを出している事に異論はないが、本来の目的である『生活防衛資金』としてははっきり言ってまったく足りない。
10年間のトータルリターンを年率11%に設定して試算してみると、運用資産は2,647万円になっているが、そこから3%の配当金と考えても年間79.4万円、月々にして6.6万円の配当にしかならない。

VYM:トータルリターン年率11%、配当3%での試算

運用資金 月々積立 臨時投入 月間配当金 年間配当金
2022 0 60万 300万 0.0万 0.0万
2023 360万 60万 200万 0.9万 10.8万
2024 660万 60万 200万 1.6万 19.8万
2025 992万 60万 2.5万 29.8万
2026 1,161万 60万 2.9万 34.8万
2027 1,349万 60万 3.4万 40.5万
2028 1,557万 60万 3.9万 46.7万
2029 1,789万 60万 4.5万 53.7万
2030 2,046万 60万 5.1万 61.4万
2031 2,331万 60万 5.8万 69.9万
2032 2,647万 60万 6.6万 79.4万

今回、最も目的に適しているであろう銘柄を探して回ったが、検討した結果、行き着いたのがQYLD(グローバルX NASDAQ100・カバード・コールETF)だった。
QYLDの配当利回りは13.45%。配当金も毎月支払われる。
10年間のトータルリターンを年率10%にして試算してみると、運用資産は2,482万円になっていて、そこから10%の配当金と考えてると年間264.7万円、月々にして22.1万円の配当に達する。
これなら今回の目的である『生活防衛資金』にピッタリな投資商品と言えるだろう。
ちなみに試算ベースでは月々12万円の直近目標を超えるのは6年目。10年以内に達成したいという期間目標も大幅にクリアできている。

QYLD:トータルリターン年率10%、配当10%での試算

運用資金 月々積立 臨時投入 月間配当金 年間配当金
2022 0 60万 300万 0.0万 0.0万
2023 360万 60万 200万 3.0万 36.0万
2024 656万 60万 200万 5.5万 66.0万
2025 982万 60万 8.3万 99.2万
2026 1,140万 60万 9.7万 116.1万
2027 1,314万 60万 11.2万 134.9万
2028 1,505万 60万 13.0万 155.7万
2029 1,716万 60万 14.9万 178.9万
2030 1,947万 60万 17.0万 204.6万
2031 2,202万 60万 19.4万 233.1万
2032 2,482万 60万 22.1万 264.7万

2022年から運用していくポートフォリオ

これまでは大きく分けて、長期投資:30%、短期投資:70%、という比率で運用資産を持っていたけれど、これからは長期投資:33%、配当投資:33%、短期投資:33%、くらいの比率で資産を運用していくことにした。
今現在、一旦長期積立の利益を1月上旬に確定したので運用資産のほとんどがキャッシュポジションになっていて、長期・配当へ運用資金が完全に投入されるのがそれぞれ3年後の予定。早く買いたいという気持ちもあったりするけれど、中長期投資における取得単価はバカにできないし、高パフォーマンスを目指す短期投資とはまったくベクトルが異なり、リスクを最小限に抑えることが最優先事項なので、分散しながら粛々と購入を進める予定である。

今回ポートフォリオを修正したことで、長期・配当・短期投資すべてを含めた運用シミュレーションを再定義して計算してみたんやけど、それはまた機会があれば記事にしたいと思う。利回りや投資額、そしてその資金の調達方法など、事細かにシミュレーションしてみると、焦らずにじっくり投資に取り組んでも資産形成はなんとかなるかもと思える。

トータルリターンのパフォーマンスだけがすべてじゃない。一番大事なのは、様々な投資先・投資方法があるなかで、自分が実現したいこと、やりたいことを明確化し、そこへの近道である投資先を見つけることやとワイは思う。
みんなはワイなんかより深く考えているだろうけど、節目節目で自分が投資する『目的』をもう一度思い返してみるのも新しい発見があったりして面白いと思うので、ぜひカフェなんかでのんびりコーヒーでも飲みながらやってみて欲しい。